去る3日、文化の日にESI PIANO STUDIOの第7回発表会「ESI's Petit Concert」が無事終わりました。
今回はピアノを初めて1年未満の生徒さんの出演が歴代最多の6名を含む18名の出演でした。
「発表会で弾きたい!」というヤル気マンマンの生徒さんに対してはどんなに経験が若くても出演して頂いておりますが、それは決して簡単に考えているのではなく、重い責任を伴うという事を自覚してるつもりです。
これから長く続く彼らの人生の中で、1つのイベントとしてその心に刻まれるであろう「初めてのピアノ発表会」。
かくいう私も45年以上前のお話になりますが、演奏曲はもちろん、先生に最後まで「直ってない!」と叱られたメロディも、終わった後の気持ちも、全て記憶に刻まれております。
そして初出演の生徒さんの感想を聞くと「楽しかった!」の一言。
幸せな事に私も「楽しかった!」という記憶で刻まれております。
実はこれを言えるのは限られた人だけです。
初めてさん限定、と言ってもいいくらいでしょう。
場数を踏んでいくに従って「緊張したけど楽しかった!」「少し失敗したけど楽しかった!」となっていき、「楽しかった!」と満面の笑みで言える事は、音楽と深く関わるに従って、良い意味でも悪い意味でも言えなくなってしまうものです。
少なくとも私はもう一生言う事のできない一言だと思っております。
長い年月その心に刻まれるイベントが、できたらキラキラした楽しかった記憶、幸せな記憶として刻まれますように、という願いを強く強く持ちながら本番までに曲をまとめてもらい、その力を余す事なく発揮してもらうよう舞台に送り出し、終わった後は「楽しかった!」と言ってもらえる事が、私の初めてさんに対する願いであり、重い責任です。
また複数回出演された生徒さんはそれぞれの思いを胸に自分と戦い続けて、舞台で大きく成長した姿を見せてくれました。
本番でうまく力を出すことができなかったという思いを持った出演者がいたとしても、どれだけの練習を重ねてきたか、この世で私が一番理解しているつもりです。
そんな成長し続ける姿を毎回のレッスンで一番近くで見させてもらった事が、私にとっての何よりの幸せであり、舞台に上がって堂々と演奏してくれた事が、私にとっての何よりのご褒美です。
昨年はコロナの為ビデオレッスンという形をとりましたので、今回は2年ぶりのホールでの開催となりました。
いつも通りの発表会開催が叶ったのも、全出演者の素敵な演奏と、スタッフとして支えて下さったご家族の皆様、生徒さん、そして毎回応援に駆けつけて下さるまえだやえこピアノ教室の前田弥生子先生、ピアノ教室ソラージュの田村真夕子先生、そして演奏を温かい拍手で応援して下さったお客様の支えがあってこそでした。
特にスタッフとしてお力をお貸し下さったご家族の方々には普段の業務はもちろん、換気や除菌など、出演者とお客様の安心、安全の為に動いて下さいました。
私の大切な友人である弥生子先生、真夕子先生からはピアノへの思い、生徒への思い、演奏、全てからいつも励ましをもらってます。
そして我が生徒のようにESIの生徒さんの成長を喜んでくれ、演奏1つ1つにコメントを寄せてくれました。
お恥ずかしながら、今日私がこの発表会についてのブログを公開する遥か前にお二人ともホームページにて触れて下さってます。
いつも通りにできたという、現在ではとても貴重でありがたい時間を沢山の方々と共有できた事に心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
東京都墨田区にて
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