先日3回目の緊急事態宣言が発出されましたが、皆様お変わりございませんでしょうか。
私たちがコロナと共に生きていく事になって沢山の事が変わり、考える様になりました。
人との関わり方、仕事の仕方、本当に大切にしなければならない事は何なのか。。。
コロナという未曾有の経験を経て、そして私自身がこの世に生を受けてから半世紀が経過しようとしている今、限りある時間、限りある命というものが一層身近に感じる様になり、少し立ち止まっております。
「また会おうね!」とお別れした大切な人と再び会えるとは限らないという思い。
そして再会が実現できたとしたら、それはこの上ない幸せな事であるという思い。
よって一瞬たりとも無駄にしていい時間など絶対にない、という思い。
それが50歳であっても、わずか5歳であっても全く同じだと。。。
恐らくここを訪れて下さるほとんどの方は私がかつて長患いをした経験がある事をご存知かと思います。
体力的にも精神的にも自由でしがらみも今よりずっと少なかったであろう30代のほとんどが通院、治療、入院生活で終わってしまいました。
健康を取り戻してからはそれまでの時間を取り戻すかの様に、この10年余りの月日はかなりの無理のかかる生き方をしてきた様に思います。
それに関して決して後悔はしておりません。
「少なからず人の役に立てているのかもしれない!」
「社会の一員として生きている!」
という実感を教室を運営する中で、または演奏会を開催する中で、体がクタクタであったとしても実感できる事が何より幸福だったのです。
この様な非常事態の中では、まずは自分自身、家族、友人が健康である事、そして生きていく為に仕事をしていく事、成長していく為に学校に通うこと、この辺りが最優先事項であリます。
一方、ずっと言われ続けている事ですが、私たちが生涯をかけて取り組んでいる音楽や芸能、芸術、エンターテインメントなどは興味のない方々にとっては「あってもなくてもどうでもいいもの」です。
逆に「心を救ってもらったもの」「希望を持たせてくれたもの」にもなり得るでしょう。
こんな事態の中でレッスンに通ってきて下さる若い生徒さんから大人の生徒さんまで全員の貴重な時間の中に、私と一緒にピアノを学んでいくという事を取り入れて下さっている事が本当に幸せな事であり、生徒さんとの時間は私にとって一瞬一瞬が貴重でありがたいものなのです。
と同時に、生徒さんにとっても「レッスンに来てよかった!練習して来て弾けるようになってよかった!」と喜びや幸せ、誇りと癒しをピアノから感じてもらえる様なレッスンができているのだろうか?との疑問が心に居座る様になりました。
先日友人たちと話している時に
「気持ち良くなる曲を弾いて
気持ち良くなる曲を聴いて
気持ち良くなる事しかしたくない!
気持ち悪くなる事してる時間はない!」
と思わずポロッと出てしまいました。
今思うと何とも通るはずのない、わがまま極まりない思いです。
それに対して友人は
「誰もが自分の天分を発揮して喜んで生きることを望んで良いんだと思う。これまでの時代は、社会とか周囲の人の期待に応えるのが人の道みたいな観念があったけど、この変化があって自分の正直な気持ちに沿って生きる時代に変わって行く、コロナの事もあるけど多くの人が転職を含め、生き方を変えていく時代に入ったんだ」と言ってくれました。
この様な友人がいてくれた事に心から感謝しました。
皆様それぞれのお考えがあるかと思いますが、社会の中で生かされている自分に幸福を感じる、という事から、大切な人たちと共に自分が本当に幸福を感じる生き方を模索していくのもいいのかな、と思う今日この頃です。
東京都台東区にて
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