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執筆者の写真ESI PIANO STUDIO

生徒さんと私

早いもので今年も残り半月あまりとなりました。

2024年は大変な天災や事故から始まる幕開けとなってしまい、私個人的にも期限付きの対応を次々こなさなければならないという日々だった為、あっという間の1年間だったように感じます。

とは言え、ご報告が遅くなってしまった言い訳にはなりません。

この事を残しておかなければ!とかなり時間が経過してしまいましたが、今回は去る10月13日にすみだトリフォニー小ホールで開催致しました ESI's Petit Concert vol.10についてお話します。



改めて毎年のピアノ発表会を支えて下さった生徒さん、ご家族の皆さんに心より感謝申し上げます。

第1回目の発表会を遥か昔の事の様に思い出されます。

ESI PIANO STUDIOは3名の生徒さんから始まりました。

この子達の成長を自分自身でも、ご家族にも、素敵に披露する事ができる機会を作ってあげたい!とずっと願っておりました。

仲間が少しずつ増えた2年後の2015年にようやくその願いが叶う事となるのですが、いざ発表会を運営するとなるとあまりに手探り過ぎ、心配多過ぎ、と恐怖まで感じるくらいなものでした。

そんな危なかしい私を見て、出演されない生徒さんの1人が「手伝います!」と影アナを引き受けて下さった事で「独りじゃないんだ!」と勇気づけられました。

本番も進行の段取りも悪く、ピアノの前に座った途端にアンサンブルの楽譜がない事に気づいて慌てて袖に取りに行くという、なんとも手作り感満載の第1回目から毎年の発表会開催を目標にする内に、私の手の届かないところをカバーして下さる生徒さんやご家族の方々も増えて参りました。

しかしながら「慣れる」という事は私に限ってはあまりない様に感じます。

10回も経験しているにも関わらず、良い意味でも悪い意味でも本番直前までハラハラドキドキ、そして失敗や反省点はやはり毎年出てきてしまいます。



それでも毎年の開催を目標としているのは、やはり出演者それぞれの本番での演奏に激しく魅了されてしまっているからです。

最後のレッスンまで「これで本番大丈夫かなぁ・・・。」という思いをスッキリ払拭するような演奏をしてくれるのです。

それは「何か魔法にでもかかった?!」と思えるほど。

でもそれは魔法でもなんでもなく、生徒さんのこれまでの努力が花開く瞬間です。

この瞬間に遭遇できる機会は他にはなかなかあるものではなく、一度経験するとやめられるものではありません。


今年は10回目の節目という事で、お祭り気分で「楽しく弾こう!」という事を例年以上にカタチにしたく、アンサンブルを含むプログラムとなりました。

大好きなお母様と、仲良く姉弟と、そして私と・・・。

意外や意外、生徒さんたちとの演奏がこんなに楽しいものとも、達成感を得られるものとも思いもしませんでした。

生徒と講師という立場や年齢の差、キャリアの差などを全て取っ払い、同じ「ピアノを学ぶ者」として舞台上で力を合わせる事がこんなにも貴重で、こんなにも気持ちの良い体験である事に興奮致しました。



1つの節目を終えて湧き上がってきたものは、自分は指導者という立場以上に学習者であるという気持ちがより強くあるのだなぁという思い、そして生徒さんと言うよりも共にピアノを学ぶ過程にいる仲間という方がピッタリくるなぁという思いです。

出演された生徒さんと同様、本番でその時の自分の一番を出す事ができ、更にお褒めの言葉を頂けたらやっぱり嬉しいですし、そうならなかったらやっぱり悔しいですし、次回は必ず!という気持ちになります。

そして、指導者としてはおそらく頼りないであろう私とレッスンを共にしてくれる生徒さんやご家族の皆さんのご理解を、この上なくありがたいものに感じます。


これからも真面目に、正直に、そして楽しく、音楽を一緒に学んでいきましょう!

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。



東京都墨田区にて

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