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執筆者の写真ESI PIANO STUDIO

迷いの中から見い出されたもの

今日第41回ピティナ・ピアノコンペティションの予選が終わりました。

ESI PIANO STUDIOからはA1級に小2のSちゃん、B級に小3のKちゃん、C級に小5のKちゃんとRちゃんがエントリーしました。

笑顔で終わった子、悔しい思いで終わった子、力を出し切った達成感でいっぱいの子、それぞれドラマがありました。

しかしながら全員がこの4ヶ月半でさらなる成長を遂げてくれた事は断言できます。

これまで彼女たちとコンペに向けて曲をまとめ上げるという作業をしながらも、心の片隅で『演奏に点数をつけられる』という事にどうしようもない引っかかりがありました。

かなりの矛盾ですがこの思いは長年私の中に存在しているもので、その迷いと葛藤の中で戦って来た日々でした。

『音楽(音を楽しむ)という事を奪ってはいないか?』

『どう審査されるかを優先するあまり、自ら湧き出てくる思いに蓋をしてはいないか?』

『せっかくピアノが弾ける自分であるのに審査結果に左右される事で自信を無くしてしまうという勿体ない事にならないか?』 これらは全て私自身が演奏を続けていく上で、またはピアノ教室を主宰していく上での根源的な問題です。

私たち大人は結果よりもそれまでどれだけ努力できたか、どれだけ成長できたかという事に目を向けますが、当の本人たちはどうしても形としてのご褒美を求めてしまう。

ピアノを最優先に時間の使い方を工夫しながら色々な事を我慢したり犠牲にしたりの4ヶ月半でしたので、この様な気持ちも至極自然な事で、真剣に取り組んで来たからこそ結果によって一喜一憂するのもこれまた自然な事です。

逆にピアノに真剣に取り組んで来たからこそ、その結果の中から見えてくるものもありました。

それはエントリーした生徒さん1人1人へのメッセージであり、ピアノ指導者である私に対してのメッセージでもありました。

それは真剣に取り組んで来た者のみが見い出せるものであるはずです。

あとはそのメッセージを実践的にどうレッスンに落とし込んでいくかという私自身の課題となります。

私も一緒に成長させて頂ける機会に恵まれ、4人の小さくもたくましいピアニストたちへ心より感謝申し上げます。


この可愛いクッキーはSa.c.のR.I.さんのお嬢さんが作られたものとの事。

頂いたのは少し前の事ですが、私はこの頂くには忍びないクッキーを思い切って頂くのはコンペが終わってから!と決めておりましたので、これまでの月日と共に味わいながら頂きました。

このブログを書いてるうちに、早速『速報』をご覧になったSa.c.の生徒さんより『小学生がこんなに頑張っているのですから、私も「大人だから…」と限界を決めずにやらねば!と勇気をもらいました。』とのお祝いメールを頂いたり、結果発表の際にエントリーした生徒さんのお母様方が互いの健闘を讃え合った、とのご報告を頂いたり。。。

こういった素敵な心の交流がいろんな方向に広がっていく事は本当に本当に幸せな気持ちになり、また嬉しさに泣きました。

1つの戦いを終えホッとしている子、まだ戦いが続く子もいらっしゃいますが、ひとまずお疲れ様でございました。

素敵な経験をありがとうございました。

東京都墨田区にて

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