my story with piano Ⅵ
ZONGORISTAで
あったからこそ
これまでに素敵な出会い
そして別れが沢山ありました。
Budapestで初めて住んだ
lakás (アパート)での練習中
突然訪ねてきた女流詩人のErzsébet néni。
全く彼女の話を理解できず
てっきりピアノへの苦情かと思いきや
「詩の会であなたにピアノを弾いてほしい。
とても素敵だから。」
と誘ってくださった事。
それをきっかけにハンガリーでの
初めての友達になりました。
ご主人を亡くした彼女は
独りで向かいの一軒家に住み
自作の詩でハンガリー語を
一生懸命教えてくれたり
ハンガリーの家庭の味を
ご馳走してくれたりしました。
年のかなり離れた友達だったけれど
とても大切な人です。
中学校2年の時に我が家にやってきた
雑種犬のリュウ。
毎日の練習を時折耳をヒラヒラさせて
聞いてくれました。
たまに高音域の練習をずっとしていると
音につられて一緒に歌いだす
ピアノが大好きな子でした。
そんなリュウが天国に行ってしまったとの知らせは
Budapestにいた時に聞きました。
お別れもできず、丸一週間泣いて暮らしました。
天国でも私のピアノを聞いてくれているでしょうか。
大学4年の教育実習で受け持った母校の後輩たち。
数年前の自分の高校時代の生意気さ加減も忘れ、
難しいお年頃で初めはなかなか打ち解けてくれず
悩んだものでしたが、
実習生によるミニコンサートで
ピアノを聴いてくれた後は
気抜けする程みんな話しかけて来てくれました。
これもきっと音楽が持つ偉大な力なのでしょう。
毎日の実習は本当に大変だったけれど、
実習最終日には生徒も私もボロボロに泣きました。
みんなが寄せ書きしてくれた色紙は
今でも大切な宝物です。
在ハンガリー日本人補習校から
夏の間だけ臨時教職員にというお話を受けました。
小学校1年生〜中学校3年生までの子供たちに
音楽のみならず、国語・算数なども教える事になり
最後は合宿もあってみんなと一緒に
真っ黒に日焼けしました。
日本と違う環境で不自由もあったはずですが
みんな屈託ない可愛い子供たちに
私の方が教わることの多い貴重な体験でした。
おまけにみんな英語の発音が素晴らしい!!
きっと今頃は globalな活躍をする
立派な大人になってくれていることでしょう。